だからできる
健康だからできる。
若いからできる。
親だからできる。
いろんな、「〇〇だからできる」がある。
ぼくはそこに、「がん患者だからできる」ことがたぶんにあると考えている。
まだまだ、「がん治療と仕事の両立」が課題になっているなかで、何が問題なのか。また、企業は何に困っているのか。どのように支援すればよいのか。がん患者の視点で物事を客観に捉えて語ることは、非常に有意義であるし、それは、がん患者にしかできないことである。
その他にも、家族との関わり、がん告知のあり方、感じたこと、死への恐怖感、支援のあり方など、がん患者の情報がないと議論にならないこともあるし、がん患者だからこそ情報発信をしないといけないこともある。
がんになったからできない。
そんなこともたくさんあるのは事実。ただ、その殻に閉じこもっていたら、いつまでも、患者の域を超えることはできない。
患者が患者の域を抜け出して、誰かのために、「患者だからこそできること」を実践していけば、その行動そのものが、自分に返ってくると思う。自己肯定感、支援環境の改善、周囲の理解、そして、生きやすさ。
子どものいる世代、キャンサーペアレンツだからこそ、子の世代に今と同じような環境を残さない責任がある。生きやすい環境をつくる責任がある。「がん」に対する理解が進もうとしているいまこそ、「がん患者だからできる」ことを、それぞれが考え、行動するこが必要ではないかと考える。
キャンサーペアレンツとして、そういった行動を意図的に促していけるようなツールやサービスを考えていて、それが「がんと戦う原動力」になっているのは間違いない。
ぼくだからできること、とことんやりきる。
今年の漢字