医大生に向けて
先日、都内医大の5年生の講義に参加させていただき、がん当事者としてお話をしてきました。短い時間ではありましたが、これから現場に出ていく学生に話ができたのは、僕の中では大きなことだと思います。少しでも、患者さんを理解する、理解しようとする医療者が増えればと思う。
講義のテーマは、「患者さんへのがん告知」。
非常に難しいテーマで、個別性が高く、こうすれば正解というものがない。だからこそ、考え方のベースを学ぶことが大事。そして、患者さんへの敬意を払ったり、関心ももったり、自分ならどうかと妄想したり、そんなことが求められると感じる。
その中で、がん当事者の話は非常に意義のあることで、こういった機会をもっともっと増やしていきたい。医師のためにも、患者のためにも。
僕からは、過去から告知、闘病、現在の状況と活動のこと。告知のことや、主治医を含めた医療者との関係性については、赤裸々にお話ししました。
結果、医療者や治療方針(もちろん、家族、会社、友人、サポートしてくれる方々など)には僕は非常に恵まれていると改めて感じた。
しかし、それが「たまたま」で済ませるのではなく、少しでも患者さんがストレスを抱えることのない(医療者も同様に気持ちよく医療を提供できる)環境を意図的に作っていかないといけない。
僕はそこに、患者のチカラが必要だと思っており、今回のような医療者(医療者の卵も)へ当事者が話をすることは必要だと考えている。
「3ヶ月ごとの命」
残された期間、患者ができること、子の世代につないでいく立場として、できることはどんどん実践していきたい。