医学部の学生へ
昨年に引き続き、医学部に学生向けにお話をさせていただく機会を頂きました。
テーマは、「がんの告知」について。題材はがんなんですが、大きなテーマとして、バッドニューステリング。
最初に、教授からがんの告知について、SHAREプロトコルを利用した授業があり、みんなでロールプレイングも実施。
※SHAREとは、S:場の設定 H:悪い知らせの伝え方 A:付加的情報 RE:情緒的サポートの頭文字。
そして、その次の授業で、実際に告知を受けた患者のお話として、わたしから。主に、告知の実際についてお話をしながら、キャンサーペアレンツのことについても触れながら、患者さんの悩みについてもお伝えしました。
わたしの場合、告知は2回。
がんであるという告知と、手術後、転移があり手が付けられなかったというステージ4の告知。それぞれの詳細についてお伝えしたのちに、最近、主治医と話をしたときに聞いた、告知時の苦悩の話も。
いくら経験のある医師であっても、告知の時は緊張するし、細心の注意を払うし、結果良かったのかどうかは不安であるということ。
コミュニケーションスキルは高められるという前提ではあるものの、磨き続けなければならないこと。また、患者さんには様々なバックグラウンドがあり、病気がよくなればいいだけではないこと。そんなことも、お伝えしました。
お話の後に、後ろで待っている、何名かの学生が声をかけてくれました。その内容は様々でしたが、関心をもってくれたことはうれしいし、少しは彼らの心に残るものであったのであればよかったと思う。
キャンサーペアレンツのことや、こどもへの告知、サービスの立ち上げ方、心のケアについてなど、熱い気持ちが伝わってきました。
学生のみなさんにとって、これから出ていく医療現場の中で、何か役に立つものであったならうれしい。
貴重な機会をいただき、ありがとうございました。