35歳でのがん告知、最後の仕事。

35歳、妻と子(6歳)を持つサラリーマンに訪れた、突然のステージ4のがん告知。自身と同じ境遇の人たちが繋がれる「キャンサーペアレンツ~こどもをもつがん患者でつながろう~」(https://cancer-parents.com)を立ち上げ、治療と平行して活動を続けている。最後の仕事の記録とする。

がんが消えるサプリメント

先日、こんなことがありました。 

 

どこかで私のことを知り、大きな封書にて、たくさんの資料を送ってこられました。

 

その中には、サプリメントの効能を記した(であろう)雑誌や新聞の記事、そのサプリメント(その成分?)を推奨している(であろう)著名な(であろう)医師や学者たちのリストコピー。また、そのサプリメントを利用して、がんが改善したり、がんが消えた方々の体験談。事細かに経過が書かれており、すごいなーと感じる内容。

 

そして、最後には、このサプリメントの購入方法。

一般的なものであれば、数百円から数千円ですが、こちらは数万円。しかも、継続的に摂取しないとダメとか、症状に応じて、量を増やさないとダメみたいなことが書かれており、とにかく高額。でも、がんが消えるので、高くはないと。そんな文言も書かれてありました。

 

これを見る限り、送付した本人には、何の利益もないように見えます。

つまり、本人はこの効能を本当に信じており、私に対して、善意でススメてきたのだと思います。 

 

やっかいですよね、これ。

 

 

悪意をもった誰かが、わらをもすがる人に近寄り、善意を持つ人に近寄り、それが、それらの人から広がっていく。悪意を持った誰かは、「知りません」と。

 

何事もそうですが、そんな「うまい話」「できた話」はないということです。どの世界でも同じです。どの世界でも、こんな話をしている輩がいます。

 

医療情報の規制などは進んできてはいますし、これからもどんどん進むと思いますが、大事なのは、個人個人がリテラシーを高めることです。勉強することです。信頼できる医療者に相談することです(怪しい医療者もいるので要注意ですが)。

 

そして、ススメられた時に、断る勇気を持つことです。私の場合は、「治療法には興味がないので、気持ちだけで」みたいに言います。納得できないのであれば、断ることです。もし、本当に自分のことを思ってススメてくれているのであれば、自分の意見を聞けば理解してくれるはずです。そこで関係性が崩れることはありません。

(それで崩れるぐらいなら、それぐらい関係性だったのかもしれません)

 

あくまでも私見ですが、考えるきっかけになればと思います。

とにかく、最後のそのときまで、楽しい時間を過ごしたいと考えているので、そんな情報であればウェルカムです(笑)。

 

 

 

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