35歳でのがん告知、最後の仕事。

35歳、妻と子(6歳)を持つサラリーマンに訪れた、突然のステージ4のがん告知。自身と同じ境遇の人たちが繋がれる「キャンサーペアレンツ~こどもをもつがん患者でつながろう~」(https://cancer-parents.com)を立ち上げ、治療と平行して活動を続けている。最後の仕事の記録とする。

ナオさんの日記(16)

第16話になりました。

 

「かあかね、抗がん剤、やめることにした」(かあか=お母さんの意)と言うと、意外な反応......

返事がないので顔を見ると、声を出さずに泣いていました。

 

「えーっ!なんで泣いてんの?」と聞くと

「よかったなあ、と思って」よかった?

「これでもう、しんどくないね。かあかがしんどくないのが、一番うれしい」

「でもかあか、死んじゃうかもしれないよ」と言うと、

「うん」

「いいの?」と聞くと

「よくないけど、しんどいのはかわいそうやった」

 

静かに泣き続ける息子。

こんなに静かに、ぽろぽろと涙だけ流すのは初めて見ました。

「これで一緒にお出かけできる?」

「うん」

「サッカーも見にきてね」

「うん」

私も一緒に泣きました。

 

www.huffingtonpost.jp

 

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https://cancer-parents.com