東北大学へ
人生2度目の仙台。昨年に続き、2年連続となります。
東北大学大学院の「がん看護学分野講演会」に講師としてお呼びいただき、お話をさせていただきました。
看護に関わる方々を中心に、お休みの日にも関わらず、たくさんの方にお集まりいただきました。本当にありがとうございました。
あまり、患者さんの話を聞くことは少ないようで、貴重な機会となったようで良かったです。
事前にこのような告知ポスターを作っていただき、大学だけでなく、病院にも掲示いただいていたようで、参加いただいた方の中には、患者さんや、キャンサーペアレンツの会員の方もいらっしゃいました。
お世話になった佐藤冨美子先生には、「ママのバレッタ」のフライヤーをもっていただき、宣伝にご協力をいただきました。ありがとうございました。
参加された方々には、アンケートにご協力をいただき、さまざまなコメントをいただきました。本当にありがとうございます。
看護師の方から
若い世代の働き盛りの方と話をする機会はなかったので、治療をしながら社会生活をしていく苦労がわかりました。その中で、前向きに生きるために作ったキャンサーペアレンツの会を運営する大変さも理解できました。もっと救済というか楽に運営できるようになるといいですね。
私はどちらかというと身体に悪いからやめたら?無理しない方がいいと保守的に思ってしまいます。しかし、何をしたいか、どう生きたいか、それは医療者側が考えることではなく、患者さん本人が決めること。年齢的に自分も働き盛り。ここで自分が癌になって上記の私のような考えを押し付けられたら・・・。不信感にしかつながりません。この講演を聴くまで気付きませんでした。自分がこんな風に思うから医療者は知識があるのに又はあるから冷たいんだなと思いました。本日講演を聴き、気付かなかったこと気付かなければならないことにに気付きました。貴重な体験でした。ありがとうございました。
相談室で患者さんご家族の話を聞いている立場です。今後の対応に非常に有用な情報を頂けたと思います。患者さんの生きる力にいつもこちらが負けてしまいそうになります。告知、治療間もなくから誰かの力になりたいと話す方も多いです。誰に相談しますか?→本当に大事なところだと思います。(冷たい場所にならないよう考えていきたいです)私たちがその「力」に少しでもなれればと思います。キャンサーペアレンツの実際に立ち上げた方の話が聞けたこと本当に貴重な時間をありがとうございました。
がん患者さんの仕事のこと、お金のこと、家族のことリアルなお話が聞けてとても勉強になりました。私は、病院で看護師として働いていますが、2歳の娘の母でもあります。医療者として、親として両方の立場で今回の講義を聞いていましたが、もし私自身ががんになったら・・・ということを考えた時、やはり私自身もですが、私の周囲の人達、家族のケアをしてもらいたいと思います。今後は患者さんや家族の立場になって看護をしていきたいと思いました。
がん相談支援センターで勤務しています。支援センターで受けた相談の現実も話されていて、とてもショックでもありましたが、今後の業務に生かせる思いとヒントを沢山頂きました。何が出来るか日々考えていく必要があると思いました。
保健師の方から
あっという間の90分でした。キャンサーペアレンツの活動について、西口さんから直接お聞きする事ができて良かったです。今後、私の周りにいる若いがん患者さんにキャンサーペアレンツについて情報提供をしていきたいと思います。ありがとうございました。「相談して良かった」と言っていただける相談員を目指します。
会社で、がんの治療をしている社員に是非紹介したいと思いました。今後の活動に大変参考になりました。ありがとうございました。
男の方の若い年代の子を持つがん患者さんの話をはじめて聞きました。働き続けることが生きる力になることも、すごく理解できました。信頼関係がとても大切であり、家族の支えも大切であることに気付きました。
本人(当事者)の闘病についての体験談を聞くことはありましたが、仕事を持つ社会人・家庭人としての生の声が聞けたことは非常に参考になりました。まさに、働く世代をサポートする職種として今後に生かして行きたいと思います。
学生(看護系)の方から
私自身は、がんになったことも大きな病気で入院したこともなく、病気になる、ましてがんになるなんて私には本当にショックなことだと思っていました。でも西口さんは明るくて強そうに見えました。2人に1人ががんになるとは言っても60%以上の方は5年生存するという状況で、がん=死という認識は変化するタイミングなのかもしれません。私は将来看護師になるつもりでいます。今は「ケア」や「癒し」に興味があるので、がん患者さんとその家族が本当に楽しい毎日を過ごせるように、ちゃんと考えて向き合えるように勉強をしていきたいと思っています。
がんの啓発は様々な方法があるのだと知った。がん患者がより生活しやすい社会をつくるためには、先ずがんを社会に知ってもらうことが必要だと思った。同じ境遇の人と出会うことはがん患者が治療や生活を続けていく上でヒントとなる重要な事だと感じた。
同じ境遇の人との関わりが、治療とは異なる形で良い影響を与えることが興味深かったです。共通の人にしか話せないこともあるし、そう思う・悩む人が自分だけではないと思えることがパワーを与えるのかなと思いました。講演会の前に先生のサイトやSNSを拝見しました。何か信念を持ってパワフルに活動している姿が印象的でした。また、信念を持って活動されていることが、一つのパワーとして人を支えているのかなと思いました。
キャンサーペアレンツという同世代の横のつながりのコミュニティがあることは、本当にはじめて知りました。病気のことだけではなく、患者を取り巻く社会的背景などに関する悩みや困難を患者さん、その後家族は多く抱えていると思います。キャンサーペアレンツのような活動が心の支えとなったり、社会とのつながりを維持していくと思ってので、このような活動があるということをがん患者であってもなくても多くの人が知るべきだと考えました。参加して良かったです。ありがとうございました。
がん体験者や患者会の方から
私も患者です。「病院は温かいけど冷たい場所」すごく良くわかります。当時私もそう思いました。私は子どもはいませんし、結婚もしていませんが、西口さんのご経験されてきたことにとても共感でき、ガンの患者さんへのサポート活動も素晴らしいと思います。サバイバーである自分も何かしたい気持ちでいっぱいになりました。ガンのことをガン患者の事を社会に理解して(知って)もらいたい!実際に私もガンになってそう思っていました。活動する事が生きる力になる・・・。本当にそうだと思います。私も何かしたい!西口さんから多くの刺激を受ける90分でした。
「それぞれにそれぞれのサポート」「『いのち・お金・仕事』を比較しようとする」ガン相談室に対して利用者のニーズとのギャップについてのはっきりとした感想について、共感しました。体験したことです。ビジネスの場と医療現場との距離感を伝えて頂いたのは、有意義であったと思います。言語の差を埋めることにつながればと思います。今、フルタイムで働きながら生活をしているので、参加してパワーを貰いました。本当にありがとうございました。
私は希少がんに罹患しています。罹患後インターネット検索では何一つ良い情報が得られずにいた中で、登録したキャンサーペアレンツにものすごく心を救われました。私の心を救ってくれたのは、医師でも、がん相談支援室の方でもなく、生きて動いている同世代のがん患者さんの姿です。
若い世代で、お子さんがいる男性患者さんの声はとても貴重でした。横のつながりを作り、みなの支えとなる場所をネット上に作り、様々なアクションを生み出したと言う、その熱意を行動力をとても尊敬します。患者のための活動の中で、今までやれる人がいなかった抜け落ちた部分を見事に埋めてくださったように感じました。お話を伺えて本当に良かったです。本日は、本当にありがとうございました。
患者会の活動に力を入れても、生活はしていくのでお金が必要となる。この活動が仕事になれば本当にいいと本気で思っていたので、とても良いお話が聞けました。ありがとうございました。
たくさんのコメントをいただき、本当にありがとうございます。こうしてまた、多くの方からパワーをいただいて、前に進んでいけます。私だけでなく、みなさんとともにキャンサーペアレンツはカタチ作られていきます。ありがとうございます。
なかなか来ない仙台なので、やっぱりおいしいものを食べたい。
牛タンの中でも、「芯たん」という部位を食べました。肉厚なのに、柔らかい。おいしかったです!
こうして、仙台を満喫できました。
たくさんの方にお世話になりました。本当にありがとうございました。
また、仙台に来たくなりました。これからも、よろしくお願いいたします。
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NHKおはよう日本で「ママのバレッタ」紹介
11月10日(土)のNHK「おはよう日本」の中で、キャンサーペアレンツ会員である関直行さんのご家庭を中心に取材しながら、お子さんと読み聞かせするシーンにも触れ、えほん「ママのバレッタ」の紹介をいただきました。
ご協力いただきましたみなさん、本当にありがとうございました。
この放送後には、Amazonのランキングで1位になっていて、嬉しい驚きもありました。
特集は10分ほど。関さんのご家庭で、どのように家族でがんという病気と向き合っていき方が中心になって取材されています。その中で、えほんというツールが担う役割などについても触れられ、作者であるたなかさとこさんのお話も紹介されます。
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家族のための「死」
前回、「死」について語ろうというイベントを実施しました。
ここでは様々な気付きがあったわけですが、一番大きかったものはやはり、死を語るうえで、「家族」の存在は切り離せないということです。
それはどういうことかといえば、自身の死を語るうえで、何が不安かといえば、自身が死にゆくことよりも、遺される家族のこと。
遺される家族が悲しむから死にたくない。悲しませないように死にたい。迷惑をかけないように死にたい。こういう、遺される、遺されていく人(家族)の目線で、死を語ることがほぼだったんです。
前回のイベントでは、がん当事者と医療者との対話を実施しました。それは、がん当事者である私自身が、家族と「死」についての話をしたかったから。
でも、もっと大事なのは、家族ががん当事者についての「死」について、オープンに話ができることだと思ったんです。そういう機会が必要だと感じたんです。
そこで、家族で語り合えるイベントを開催します。
日時:2019年1月27日(日)14:00~17:00終了予定
※受付開始:13:45~
場所 :東京都港区浜松町2-6-2 浜松町262ビル2階(株式会社ワークハピネス内)
JR線「浜松町」駅南口改札金杉橋口徒歩2分
都営地下鉄 浅草線・大江戸線「大門」駅A1出口徒歩5分
※地図URL:https://goo.gl/maps/uHx2quQxpap
※JR浜松町駅からお越しの方は、「南口改札」「金杉橋口」出口からお越しください。
対象 :キャンサーペアレンツ会員の配偶者のみなさま
人数 :20名程度
※申し込み多数の場合には、その時点で締め切らせていただきますので、ご了承ください。
参加費:無料
内容 :14:00-14:10 オープニング(アイスブレイク)
14:10-14:30 ミニトーク
西口 洋平(キャンサーペアレンツ代表)
14:30-16:00 対話セッション(ワールドカフェ形式)
16:10-16:30 全体セッション
16:30-17:00 アンケート記入/交流タイム
※内容は変更になる可能性があります。
※少しですがお飲み物を用意しております。
※テレビ等の取材、撮影が入る可能性がありますので、ご了承ください。ただし、参加者のご意向を尊重しますので、ご安心くださいませ。
※お子様とご一緒での参加については、特段ご用意がないことをご理解のうえご参加ください。
【主催】
一般社団法人キャンサーペアレンツ
【運営協力】
株式会社ワークハピネス
がん当事者の方がキャンサーペアレンツの会員で、その配偶者の方を対象にしたイベントになっています。がん当事者がおらず、ご家族同士だけで、語り合う機会もなかなかないと思います。また、そのテーマが「死」ということで、なかなか難しいイベントになるかもしれませんが、ご参加いただけた方々にとって、実りのあるものになるようにしたいと考えています。
ご都合が合えば、ぜひご参加ください。
よろしくお願いします。
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ひさびさの福岡
こちらのイベントで、福岡へ行ってきました。
医療従事者向けセミナー2018 in 福岡「医療者間のコミュニケーション」 | 肺がん医療向上委員会
福岡を訪れるのが、記憶のある限りでは3度目。
最初は、こどものころ。南海ホークスのファンだった家族。ダイエーホークスになり、はじめて福岡ドーム(ヤフオクドーム)に応援へ。おじいちゃんとおばあちゃんも一緒だったので、最終回まで見れずに球場を後に。すると、負けていたホークスが最終回でサヨナラという劇的な幕切れ。その瞬間に立ち会えなかったのも、思い出。
2度目は、学生のころに、親戚の結婚式で。当時は、大学や仕事で、家族みんなで会うことがなかなかないなかで、久しぶりの再会。その日は、みんなで実家である大阪へ帰ったわけだが、その時を待っていたかのように、愛犬のジョンが亡くなっていた。みんなが揃うをまっていたかのようなタイミングで、今でも鮮明に覚えている。
そんな思い出がたくさんある福岡。
今回はあまり時間がない中でも、時間を無駄にせずに、いろいろ足を運んでみようと。
東京から福岡へ向かう上空。雲の下の街は夜。雲の上は、夕焼けがキレイ。
宿泊したのは、中洲からほど近い「5TH HOTEL」。改装されてキレイになっていたが、もともとはファッションホテルだったのかな・・・。
夜ごはんは、まったく写真がとれず。朝ごはんは、マヌコーヒーにて。
土曜日の朝ということもあって、お客さんはほとんとおらず。静かな店内で、ゆったり。
あいにく、サンドイッチがなく、チーズケーキといっしょにマヌラテ。
イベントまでの時間は、福岡散策。こちらは、東長寺。
東長寺にある五重塔。夜にはライトアップされるみたい。
キレイに舗装された承天寺通り。この脇にも、たくさんの寺院がある。
「素直に人の忠言を聞く人は幸福になる」
博多千年門。
福岡市の姉妹都市である、広州やオークランド、ボルドーのしるし。
お昼前に、イベント会場へ。
「ママのバレッタ」のお話もしっかりと。
中西先生、瀬戸先生、後藤先生をはじめ、松本さん、白石さん、田中さん、そのほかたくさんの方にサポートいただきました。ありがとうございました。
イベント終了後、東京へ帰るまでの時間で、中洲の屋台へ。
やまちゃん!
店内は大混雑。ラーメンとビールを急いで、かきこむ。
そんな福岡でした。
時間がない中でも、いろんなところを見れたのは良かったです。また、イベントでの、医療者とのコミュニケーションについてでしたが、患者側からの目線として、「わかってくれない、ツライこと」問題、「何でも相談してね」問題の2つについては、大きな反響がありました。
これらについては、また別で書いてみたいと思います。
ありがとうございました!
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「死」について語るイベント
10月20日(土)に、浜松町にあるワークハピネス社のコミュニケーションスペースにて、みんくるカフェとキャンサーペアレンツのコラボイベント「死について語ろう。医療者とがん当事者で。」を開催しました。
「死」を語ることはタブーなんでしょうか。「死」を考えることで「生」を見つめることができるんではないでしょうか。「死」を意識したことがあるがん当事者と、「死」に触れる機会がある医療者との対話を通じて、「死」について、明るくまじめに話し合っていきたいと考えています。
なぜこんなイベントをしようと考えたのか?
2015年に、5年生存率3%というがん告知を受け、「死」を考えました。しかし、その「死」について、家族と面と向かって話をすることはできませんでした。そこには、「死」を認めたくない、受け入れたくないなどの気持ちと、ぼくへの配慮などもあったのかもしれません。
でも、「死」のことについては、話し合っておきたい。
ネガティブで話したくないかもしれないけど、話しておかないとなぁ。
どうすればいいんだろう。
でも、かたやこんな想いもありました。
死を考えたときに、生きたいと思った。生きたいなんて、考えたことなかった。
— 西口 洋平/キャンサーペアレンツ (@nishigucci) October 11, 2018
生きる理由、生きたい理由、生かされている理由。そんなことを考えるようになった。
その理由が大事なんではなく、考えること自体が大事なんだと思う。
ぼくは、いま、生きている。
そんなところから、「死」というテーマについて、オープンに話せる場所があればいいな。そんな風に漠然と思っていました。
そんなときに、昨年、医療者とがん患者さんのぶっちゃけトークを一緒に開催していただいたみんくるカフェの孫大輔さんとお話する機会があり、今年の開催の打診とともに、テーマを「死」にしてはどうかと相談させていただきました。
※こちらは昨年開催したイベント
孫さんから、「医療者としても、患者さんと話をしたいテーマだし、参加される方々の学びは多いと思う」ということで、賛同していただくことができ、「死」をテーマにしたイベントを開催する運びとなりました。
「死」を語る、5つのテーマ
人数が多すぎず、少なすぎずの人数感で、ゆっくりと話しができるように。がん当事者10名、医療者10名の計20名にて、ワールドカフェ形式でワークを進めていきました。
※ワールドカフェとは
5つのテーブルを用意し、それぞれが違うテーマとしました。
『死とは何か、生きるとは何か』
『理想の死に方』
『自身の死、家族の死』
『最後の晩餐』
『死後の世界観』
この5つにしたのは、ぼく自身が気になっていることだからです。それ以外では、このテーマに設定した大きな意味はありません。とにかくこのことについて、話がしたかったわけです。
それぞれのテーブルを15分ずつ、4つ回って話をするというスタイルとしました。15分では当然短く、15分が終わるごとに、名残惜しそうに席をあとにする方が多く、活発に対話が行われていたことが伺えました。
自身の死よりも、家族への配慮や気遣い
ワールドカフェが終了後、各テーブルでの対話内容をシェアしていくと、がん当事者の世界観よりも、「自身(が死ぬの)は良いが、家族の立場で死を経験するのはつらい」「家族のことを想うがために、死がツラいものになっているのではないか」「目の前の人に死んでほしくないと想うのが、家族の正直な気持ち。自身の想いだけで死期をきめられない」などの話しが多く出てきました。
これは、がんという病気を経験し、そのことを公にしたうえで、かつ、こういったイベントに出てきているという一定のバイアスはあるものの、そういった意見をもった方が複数いるというのは、僕のなかでは大きな気付きとなりました。
各テーブルで対話された内容がこうして紙に書かれています。なんとなく雰囲気を伝わるかと思います。
※参加者アンケートのコメント
Q、新たな気付きや、学んだことについて
死の正体はわからない。
死はただの事象。
死は平等。
でも意味付けをしようとする、なぜ?
残される側の喪失の受け入れ方としての意味付け。
得体が知れない、でも、そこにあることへの恐怖。(がん体験者)
「死」は自分自身で完結できるものではなく、残された家族や友人にとってのものであること。本人はただそこからいなくなるのみ。その喪失感・空間をどのように埋めるのかは残された者の仕事である。その埋め方は死んだ者には教えることも何かを残すこともできない。まかせるしかない。そのように考えると自分ひとりで決めていると思っていたこともそうではなかったのではないかと感じた。(がん体験者)
患者さんは家族や周りの方々のことをよく想い考えていること。現実的な視点を持っていることを改めて知りました。(こういう場に来る方々だからかもしれませんが)
患者さんとご家族、他大切な方々が十分な対話がもてるよう医療者としてはサポートしていきたい、それが大切だと改めて思いなおしました。ロマンチックをどう現実らしく輝かせられるかを一緒に考えていけたらと思います。(医療者)
医療者は「話し合ってください。今後のことを決めてください」と当たり前のように言うが、当事者の人にとってはすごく負担が大きい。やりたい気持ちがあっても簡単にできることではない。
家族と一緒に過ごせる「今日」の時間を大切にしようと思った。何か特別なことはしない。一人で悶々としていたが対話できたことで気持ちが楽になった。自分ひとりが悩んでいることではないと改めて気づけた。(医療者)
Q、今後の活動や生活にどんな影響を与えそうか
家族や本人も含めた「最期」をどう豊かに過ごすために資格を取り、患者さんに関わるときに「死」についてフランクに話せるように関わっていけたらなと思うようになった。生きる人に対して一人ひとり考えは違うから寄り添うことが大切で、話を聞くことが大切なのだと知ったから、しっかりと寄り添えるようになりたいと思いました。(医療系学生)
死について語ってもよい空気をつくっていきたい。こちらから積極的に語っていくのは難しくても。そして「あんたにはわからないだろう」と言われることを恐れず向き合っていきたい。(医療者)
ナースとして、患者さんと家族が向き合うためにできることは何かないか考えたい。対話の場に積極的に出向いていきたい。(医療者)
医療者としては患者さんや家族と向き合い続けたいと思う。一方で、自分自身のこととして考えたとき、夫や娘とも話してみたいと思う。家族の価値観も知ることは大切だなと思った。仕事として向き合うのとは違う難しさがあると気づかされたことは大きな気付きだった。(医療者)
もっともっと子供と話し合い、お互いが何をどう考えているかを理解していこうと思った。自分の意志が必ずしも家族の価値観にそぐわないこともあるかもしれないので、それのすりあわせをしようと思います。(がん体験者)
やはり、死というのは生きるものにとって未知なもの。全部がつかめなくてしょうがないし、それが自然だと力が抜けることで死をむやみやたらに怖がることは不要かなと思いました。だけど、やはり「無」になることはときどき無性に悲しくなります。(がん体験者)
「迷惑をかけない」という本当の意味について、考えるようにしようと思った。
死ぬ人が考える迷惑⇔この世に残る人の考える迷惑
この違いが重要であること。このすりあわせをテーマにしたい!(がん体験者)
今回のイベントを通して、やっぱり「死」について家族と話をしないといけないと思いました。それは、お互いにツラいことかもしれないし、避けたい話題かもしれない。でも、そのプロセスこそが、生きている時間を充実させることにつながるかもしれないし、死にゆく人、看取る人の心やもろもろの準備が進み、お互いにとって納得のいく最期を迎えられるんじゃないかと感じました。
参加された方々はそれぞれ感じたことを、身近な人とシェアをしながら、もっと「死」をタブーとしないような雰囲気になればと思います。そして、より今を生きるということにフォーカスできれば、いいんじゃないかなと。
※当日の夜、NHKニュースに
今後も「死」については、ぼく自身の大きなテーマなので、また違う角度から対話ができるような場をつくっていきたいと考えています。
今回のイベントにご参加いただきましたみなさん。また、開催に際して、サポートいただいたすべてのみなさんに、感謝申し上げます。
本当にありがとうございます。
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「ママのバレッタ」予約開始!
キャンサーペアレンツのえほんプロジェクト第一弾、「ママのバレッタ」が予約開始となりました!
アマゾン(amazon)で予約可能です。
商品の説明
内容紹介
「ママががんになった」 ——大好きなバレッタも つかえない。 抗がん剤で脱毛した母とのやりとりを、ユーモアを交えながら娘の目線で描く物語。がんと診断されこれから抗がん剤治療に取り組む方、現在抗がん剤治療中の方に、ぜひ親子で読んでいただきたい絵本です。
出版社からのコメント
子育て世代のがん患者コミュニティ《キャンサーペアレンツ》企画ですが、「闘病記」ではなく、抗がん剤治療に取り組むママとそれを見つめる娘の日々の暮らしを綴った「日常の物語」です。ぜひ親子で読んでいただきたい絵本ですーーもちろん、パパもご一緒に。 「バレッタって何?」という医療関係者にもお手にとっていただきたい一冊になっています。
これまで、様々なことがあり、それを奇跡的にクリアし、ここまでたどりつきました。あちらにいった仲間も見ているはずです。
ここからが、スタートです。
多くの方に届けることができます。そして、もっともっと届けていきます。そこには、また新たな課題やニーズがあり、プロジェクトとして取り組むことが出てきます。チャレンジはずっと続いていきます。
第2弾、第3弾と並行して進めながらも、その中で得た経験をまた別の分野にも活かしていきたいとも考えています。
ぜひ、これからも応援をお願いいたします。
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これまでとこれから
■告知後の治療
胆管がんの告知。すぐに手術をするものの、腹膜とリンパ節に転移があり、手術不可。その後は、胆管にステントを留置し、化学療法(抗がん剤治療)へ。数回は入院しながら実施し、その後は通院。
■1年後にアレルギー
当初、二つの抗がん剤を併用していたものの、一つの薬剤にアレルギー反応が出たため、使用不可になる。その時に、セカンドオピニオンに行き、再度手術の可能性があるかを確認したものの、「可能性が極めて低い」との見解。その後、残された一つの抗がん剤のみを投与することになる。
■3ヵ月に一度のCT検査
治療開始からは、3ヵ月に一度は必ずCT検査を実施する。今日にいたるまでの3年半の間は、驚くことに大きな変化がなくこれた。一度だけ、肺に怪しい影があるということで、呼吸器科に回れされたものの、異常なしでセーフ。かれこれ、20回ほどの検査で、毎回造影剤を使用するが、これはいまだに慣れない。
■腹膜播種が・・・
今回の検査では、主治医の血相が変わっていて焦る。画像を見ながら、腹膜のあたりが明らかに変化が出ていて、腫瘍マーカーは明らかに急上昇していると。そして、今後の治療をどのようにするのかについての話に発展する。標準治療の中で残された選択肢は2つ。今の薬剤と最後の薬剤の併用。もしくは、最後の薬剤の単剤のどちらか。これで標準治療は終了。来週に、再度主治医と相談タイムを持つことに。家族とともに。
さて、ここからが難しいところ。
標準治療をベースで考えながらも、様々な方法を模索しなくてはならないのか。ここで考えなければならないのが、何を優先するのかだ。
胆管がん。これは厄介だ。
この3年半もったのがラッキーなぐらいで、ここからさらに欲を出すのはおかしいのかもしれない。とはいえ、まざまざと死ににいくようなこともしたくはない。それは家族も同じ想いだと思う。じゃあ、どうする?
厄介なこと。それは、治療の選択肢が少ないこと。標準治療は次で最後になる。つまりこれが何を意味しているかというと、保険適用で受けられる最善の医療が終わることを意味する。とはいえ、治療がないわけではない。あるのは、保険適用外の治療。
(適用になる治験は検索中)
もちろん、今以上にお金がかかる。そこにチャレンジするのか。個人的には、あまり望まない。それが効くかもしれなくても。いずれなくなる命と、残されていく人に大切なお金。そんなことを合理的に考えてしまう。
そんな合理的な考えでは整理できないのは理解しているものの、なかなか難しい。
さあ、どうする。
死の話をすることと、諦めることとは、同じことちゃうからね。#今日はケモの日
— 西口 洋平/キャンサーペアレンツ (@nishigucci) October 12, 2018
これまでが奇跡やったわけで。今はアディショナルタイムなわけで。いつ死んでもおかしくないわけで。そんなわけで、朝から何も食べてないから、まずはラーメン食べる。#今日はケモの日
— 西口 洋平/キャンサーペアレンツ (@nishigucci) October 12, 2018
命の長さを左右するような治療の選択を迫られたとき、今後の生き方をどうするかを決断しなければならない。確実な方法があればラクだが、そんなものはない。何をリスクととらえて、何を優先するのか。自分だけでなく、家族の想いも。これから続くであろう決断の連続に、どこまで楽観的でいられるのか。
— 西口 洋平/キャンサーペアレンツ (@nishigucci) October 13, 2018
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おとなの週刊現代
先日の週刊現代で掲載いただいた記事が、こちらの「おとなの週刊現代」の中でも、紹介させています。
シニアの幸せを考える週刊現代「健康」増刊。名医が飲んでいる市販薬、がんになったら払わなくていいおカネなど、本物のおとなに送る
記事の中に出てくる有名人は、元チェッカーズの高杢さん、ジャーナリストの大谷昭宏さん、タレントの生稲晃子さんなどのがん経験者。その中で、私が最後にちょろっと顔を出すという場違い甚だしい感じになっており、恐縮です。
このテーマのタイトルにあるように、「病気を治した」と言えればいいのですが、なかなかそう簡単にはいかないのも、この病気の怖いところです。
治療は続いていきますが、めげることなく、粛々と治療をしながらも、さまざまなことにチャレンジしていきたいと考えています。
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長野朝日放送で紹介いただきました
先月、長野朝日放送(abn)にて、がんと仕事に関する放送があり、その中でキャンサーペアレンツ会員の方のお話と、キャンサーペアレンツのことについてもご紹介いただきました。
abn 信州がんプロジェクト ~知ろう、考えよう、がんのこと~ » 信州のがん最前線Vol.14「がんと仕事と人生と」(9月29日 土曜 午後3時30分)
内容としては、2人の働く患者さんの治療や職場とのリアルな場面が映し出されており、わかりやすいものでした。大変ななかでも、しっかりと生活や仕事ができるという、治療との両立に希望が持てる内容になっていました。
石川さんは、キャンサーペアレンツ会員の方で、先日行われた名古屋での「キャンサーペアレンツの集い」に足を運んでいただき、その様子も取り上げられていました。
名古屋での集まりにて、男の子から「ぐっちさんだ!」と声をかけられて、嬉しくなりました。家で、お父さんと一緒に見て知っていたとのこと。
様々な場所で、こうして頑張っている方がいるし、そういう人を支えている職場がある、そんなことをもっと知ってもらえれば嬉しいですし、少しでもその情報が伝わっていくことや、環境をつくっていくことにキャンサーペアレンツとして、推し進めていければと考えています。
これからも、よろしくお願いします!
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39歳になりました。
2018年10月8日、39歳になりました。
たくさんの方にお祝いのコメントをいただき、本当にありがとうございます。
正直、ここまで来れると思っていませんでした。なにか、変な感じです。
35歳で、ステージ4のがんを告知されて(5年生存率2.9%)、先行きもわからず、でもそれなりに楽しく生きてきました。あれよあれよというまに、告知から3年半が経過したわけです。
元気なんです。それは、主治医も驚くほど。
こんなに元気だと、ヘンなことも起こるわけです。
たとえば・・・
『病気になる前よりも、仕事が忙しい』
『元気すぎて、取材などで拍子抜けされる』
『病気になった時、あわせてていった旅行の意味を考える』
『短いと思っていたから、長生きすることが不安に変わる』
『がんが治った人、がんを克服した人と、間違われる』
などなど。
まぁ、それはそれで楽しんでいます。
相変わらず、私のおなかの中には、がん細胞があります。手術ができず、現在の抗がん剤治療では、それがなくなることもありません。治療が終わることもありません。エンドレスです。
そんな状況にも関わらず、ここまで元気に、普通の生活ができていることには、何か理由があると思わざるをえません。
自身の問題から、勝手に必要性を感じて、キャンサーペアレンツを立ち上げた。
たくさんの出会いの中で、勝手に役割を感じて、キャンサーペアレンツを続けてきた。
こどもがどう想うかは関係なく、勝手に考えて、今の仕事が生きた証になればと考えてきた。
勝手にやってきたんです。自分がやりたいから。
でも、そこには何か意味があるんじゃないかと、勝手に考えています。
別にこういう考えを誰かに押し付けることも、強要することも、理解してほしいわけでもありません。そういう風に考えたほうが、自身で納得できるということだと思います。そうなんだと思います。35歳でがんになった理由が欲しいだけなんだと思います。こんな活動をやっていることに、理由が欲しいだけなんだと思います。それだけなのかもしれません。
現在、キャンサーペアレンツは、会員数が2,300名を超えました。
周囲に同世代のがん経験者がまったくいなかった状況が、一変しました。ここには、たくさんの仲間がいます。もう孤独ではありません。
これからも、僕の勝手にお付き合いいただける方がいればいいなと思いますし、より良いサービスにするために、ご協力いただける方がいればいいなと思います。
39歳になれたのは想定外ですが、これからも勝手に生きていきたいです。
これからも、よろしくお願いいたします。
死ぬまで、よろしくお願いいたします。
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