看護学科の学生へ
看護学科の学生さん約250名へ、お話をさせていただく機会をいただきました。
タイトルは、「35歳でステージ4を宣告されたビジネスマンが、看護学生に伝えたいこと」というおどろおどろしいものになっていて、学生の相当な先入観が働いていた可能性は否定できません。
学内にある大きなホールで行われた講演には、必須授業ではないにも関わらず、多くの学生さんにお越しいただきました。
質問をしてくれたり、講演会後に話かけてくれたり。
看護師が担う役割に、何か感じてもらえるものがあったのであれば、うれしい。
1年生から4年生まで、参加者のみなさんから感想をいただきました。
このほかにも、たくさんの意見があり、ホントに全部紹介したいぐらいです。本当にありがとうございます。
私が伝えたかったこと。
もちろん、患者の生の声を知って、看護に活かして欲しいということはもちろんあります。ですが、もっと大事なのは、私も患者である前に、一人の男性、お父さん、サラリーマンです。そして、参加した学生も、看護師を目指す人である前に、一人の人であり、誰かの子であり、社会の一員なんです。
そして、一人がもつ命には限りがあるということ。これは、どんな人でも同じ。
そのときに、自分は何をするのか。また、そのことを意識できているか。
今後もこういった機会を通じて、「患者」のイメージを覆しながら、がんに対する理解を広げていきたいと思います。キャンサーペアレンツの活動の柱は、やはりココにあります。
日経新聞夕刊
昨日の日本経済新聞夕刊にて、「治療と仕事の両立」というテーマにて取材していただき、私の体験談とともに、キャンサーペアレンツについてもご紹介いただきました。
がんと告知され、手術をし、抗がん剤治療をはじめ、職場復帰できるのかは、わかりませんでしたし、頼りになる情報がなかった。あるのは、根拠ない自信と不安、周囲のやさしさと過剰な気遣い。そして、相談相手は皆無。
がんに対する理解が広がり、生活しやすく、仕事がしやすく、生きていきやすくなればと考えています。
理解を促進していくこと。これは、キャンサーペアレンツの活動の柱でもあります。
2回目!CPの集い in Nagoya
11月11日(土)、名古屋で2度目となる「キャンサーペアレンツの集い in Nagoya」を開催しました。
開催前日まで、天気予報では「雨」だったんですが、当日名古屋入りしてみたら、雲ひとつない『快晴』でした。
今回は、予約だけで40名を超えており、多くの方に会えることを楽しみにしていました。
まずは、全員で自己紹介をした後に、私からキャンサーペアレンツの活動報告。そして、あらためてビジョンを少しお話しました。
その後は、みんなでワークショップ。いろんな立場の方がはいり、おしゃべり。
お子さんはみんなでワイワイ。お店屋さんをつくってました。
各チームから発表。いろんなテーマで、いろんな意見が出て、学びの多いワークショップになりました。
こどもにまだ、自身の病気を伝えていない方も多く、このテーマでは真剣な会話となりました。
家族は第二の患者。様々な悩みがあり、気づきも多くありました。
今回も新たな出会いがたくさんあり、本当に良い会になりました。そして、次回も参加したいという方が100%で、ありがたい限りです。
はたから見たら、「がん患者の集まり」には決して見えない。
そんなパワーにあふれた時間を過ごせたことは、私ももちろん、みなさんにとって大きな喜びになったんではないでしょうか。
ご協力をいただきました皆様に、感謝申し上げます。
東京海上日動あんしん生命さま、エンプロさま、ワークハピネスさま。
そして、平素さまざまなサポートをいただけているすべての方に、お礼を。
ナオさんの日記(18)
「36歳の終活」という、ショッキングなタイトルですが、非常に冷静に、客観的な文章がもうなんとも言えません。
ナオさんの文章には、無駄がなく、なんかこう、ストンと入ってくるような不思議なチカラを感じます。
この写真もステキです。(ナオさん撮影)
がんになったら頼れる相談先(女性セブン)
11月23日号の「女性セブン」(小学館)に、キャンサーペアレンツ会員の方 3名に取材をいただきました。
3名ともに、快く取材を引き受けていただき、本当にありがとうございます。
率直に語っていただくことで、当事者の生の声が世の中に発信され、少しでも理解が広がることを願っています。
また、「がんになったら頼れる相談先」として、キャンサーペアレンツを取り上げていただきました。嬉しい限りです。これに反しないように、がんばります。
これからも、様々な場面で当事者の「生の声」を発信していきたいと思います。
がんによる離職は、図書館がくい止める
こんな挑戦的なタイトルのセミナーが、「第19回図書館総合展」(パシフィコ横浜)にて開催されました。
このセミナーに、図書館にはあまり縁のない私を呼んでいただき、パネルディスカッションに参加してきました。
もちろん、がんのこと、仕事のことをお話ししながら、図書館の話へ。
よく考えてみれば、働くなかで困ったことは、やはり「がんに対する理解」がないことであり、ないからこそ、わからないから怖いというパターンになる。この理解をどのように広げていくのか。
定年の高齢化、働き方の多様化などで、働きながらがん治療をするという方は確実に増えます。今は、がんになった人をサポートすることに主眼が置かれていますが、いかに職場におけるがんの理解を広げていくかが大きなポイントになります。
そのために、図書館の持つ意義は何か。
場所があることだと、わたしは考えます。
様々な可能性があります。
これまで、図書館という視点はなかったですが、うまく連携していけば、本当に「くい止める」ことができるようになるかもしれない。そんなふうに感じた時間となりました。
開始前
様々な企業や団体がブース出展。とてもにぎわっていました。
主催は、NPO法人キャンサーリボンズさん。
ドクター、社労士、雇用者、がん当事者、図書館職員など、多様な立場の方々が意見を出し合い、非常に有意義なディスカッションとなりました。
このような貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました!
仙台に行ってきました
厚生労働省委託事業である、がん対策推進企業アクション。
このプロジェクトは、がん検診率を50%を目指し、職域でのがん教育を推進していくものであり、全国各地でがんの理解を広げるために、企業向けに勉強会を開催しています。
今回、仙台でのセミナーにて、がん当事者としてお話をさせていただく機会をいただきました。
実は仙台駅ははじめてでした。大きな駅でした。
早めに着き、もちろん牛タン。ネギみそ牛タン定食をたべ、おなかいっぱい。
会場はライブハウス。暗めで雰囲気あります。
大勢の方が来られ、熱気にあふれていました。
そんな中で、「がんになっても働き続けるために」というタイトルで、30分ほどお時間をいただき、お話しをしました。
帰る間際には、セミナーに参加された地元の方から教えていただいた「ひょうたん揚げ」を食しました。
こうして地道にでも、がんのことを理解いただくことはとても大事なことで、なかなか一段飛ばしにはいかないもの。私も微力ながら、がんの理解を広めることに尽力していきたいと思います。
まずは、ステージ4のがんと闘病中でも、こんなに元気な人もいるんだ、ということも大切な事実であり、そのことをショックとともに覚えてくれるだけでも大きな前進であるとも思う。
次回は、12月1日。広島へ行きます。
ナオさんの日記(17)
こどもとの何気ないやりとりの中で、「がん」というものをどのように扱い、どのように接するのか。
子をもつ親であれば、避けては通れないコミュニケーションであり、非常にデリケートな問題でもある。
がん教育の必要性が叫ばれているものの、やはり当事者の想いとしては、「がん」のことを教えるだけでなく、その奥にある、生きることや死ぬこと、多様性(いろんな人がいて、いろんな考え方があり、いろんな人生があり、ステキだな)というテーマにしていきたい。
多くの方にこの日記をみていただき、考えるきっかけになることを願います。
AYA Cancer Summit 参加してきました。
若年性乳がん患者団体PinkRingが主催する「AYA Cancer Summit 2017」に参加してきました。
わたしも、午前中のパネルディスカッションにてお話をさせていただきました。
AYA世代のがんには様々な問題があり、「病気を治す」だけではありません。どのような問題があり、どのようなサポートが必要なのか。当事者も積極的に意見をしながら、一緒に環境をつくっていくことが大事になってきます。
堀部先生、小澤先生、北野先生、阿南さんという中に混じって私という緊張する構図になっています。。。
自己紹介では、キャンサーペアレンツの活動を通じて、どんなことを実現したいと考えているのかを少しお話しました。患者のアクションが、社会を変えていくこと。
家族支援、妊よう性などでのディスカッションとなりました。
こちらのサミットの最後には、がんサバイバーのファッションショーが開かれ、そして、みんなで合唱し、ほんとにパワーあふれるイベントだと感じました。
ぼくも、まだまだ、がんばります!
日本サイコオンコロジー学会2017
ちょっと報告が遅くなりましたが、10月14日~15日に品川で開催された「日本サイコオンコロジー学会総会2017」に参加してきました。
あいにく、私自身は入院しておりましたので、キャンサーペアレンツ理事のスタッフが参加し、ポスター発表を行いました。
昨年、北海道で開かれた同学会に参加し、学会なるものに初めて触れたわけですが、まぁ、緊張の連続でした。今回は2度目でかつ、東京であるということで、心の準備も万端だったわけですが、カラダは言うことを聞いてくれず・・・。
こちらが抄録集。分厚い一冊になってます。
キャンサーペアレンツ絡みでは、3つの演題が登録されています。一つ目は、キャンサーペアレンツで行ったオンラインアンケート結果を、テキストマイニングして分析したレポート。
そしてこちらは、早稲田大学大学院の小川さんからの依頼により、キャンサーペアレンツの会員の方に回答いただいた結果をもとにした考察。
「子育て中のがん患者が病気を子どもに伝えることと親の心理的健康との関連」
そして3つ目は、キャンサーペアレンツの活動報告として、こどもへの告知に関する調査について、レポートしました。
残念ながら、医療者でなければ演題登録ができないため、今回も大石直子さんの協力を得て、参加、発表がかないました。ありがとうございます。
そして、来年は金沢での開催となります。
1年後のことはまったくわかりませんが、来年も参加できるように、日々生きていきます。
そして、これからのキャンサーペアレンツの活動にもご注目ください。